2026年6月26日(金)に全国公開が決定した映画『シンシン アンド ザ マウス』。吉本ばなな氏の小説を原作に、主演・岸井ゆきのと台湾の新星ツェン・ジンホアが共演する日台共同制作のヒューマンドラマです。
「原作はどんな内容?」「タイトルの不思議な響きにはどんな意味があるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。本記事では、公開前に押さえておきたい情報をすべて網羅します。
映画「シンシン アンド ザ マウス」の基本情報
本作は東京と台北を舞台に、喪失と再生を静かに描いたヒューマンドラマです。制作は株式会社ロボットの阿部豪プロデューサー、監督は真壁幸紀氏、配給はカルチュア・パブリッシャーズが担う日台共同制作。上映時間は108分、レーティングはG指定です。
派手なアクションや劇的な展開ではなく、主人公の心の機微を丁寧に掬い取った「静かな映画」の傑作として公開前から注目を集めています。
真壁幸紀監督は、スコットランドの映画祭での先行上映で「国境や世代を超えて観客の心が揺れ動くのを目の当たりにした」と述べています。また「映画館のサウンドで観てほしい」とも語っており、是枝裕和監督・濱口竜介監督作品に通じる「余白」を大切にした演出と精緻な音響設計が本作の大きな特徴です。
なお、本作のジャパンプレミアの開催も決定しており、ツェン・ジンホアが来日し、岸井ゆきの・真壁監督とともに舞台挨拶に登壇する予定です。映画ファンにとって見逃せないイベントとなりそうです。
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Amazonで過去の出演作を探す原作は?吉本ばなな氏の小説を解説
映画の原作は、吉本ばなな氏の小説『ミトンとふびん』(幻冬舎文庫)です。『キッチン』『TUGUMI』で世界中にファンを持つ吉本氏の作品は、「死」や「喪失」を背景にしながらも、そこから一歩踏み出すための「生の温かみ」を一貫して描いてきました。
吉本作品最大の特徴は、「特別なことは起きないが、決定的な変化が描かれる」点にあります。大きな事件が物語を動かすのではなく、主人公が他者との関わりを通じて自分自身の欠落に気づき、受け入れていく過程が綴られます。原作では「音」が重要な象徴として繰り返し登場し、この要素が映画版の演出方針にも直接影響を与えています。
原作者自身は岸井ゆきのさん演じる主人公の姿に「恋をしているような気持ちになった」とコメント。また本作について「くよくよしないで飯食って寝ろと言いたくなるような話」とも語っており、重いテーマを扱いながらも温かな観後感に包まれる作品となっています。
特筆すべきは、映画化にあたっての「舞台設定の大胆なアレンジ」です。原作小説では、フィンランドのヘルシンキといった北欧のひんやりとした風景が舞台となっていました。
映画版ではこの「異郷の地で自分を見つめ直す」という核はそのままに、舞台を台北(台湾)へと移し替えています。北欧の「静謐な雪」から、台北の「温かな湿り気」へ。場所は変われど、吉本作品が持つ「喪失と再生」の温度感は、日台共同制作という新たな枠組みの中でより鮮烈に描き出されています。
原作をあらかじめ読んでから鑑賞したい方は、小説『ミトンとふびん』(幻冬舎文庫)をぜひチェックしてみてください。
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Amazonで作品リストを見るあらすじをわかりやすく解説
ある日、「マウス」と呼ばれる不思議な存在との出会いをきっかけに、台北からやってきた青年・シンシン(ツェン・ジンホア)と交流を深め、少しずつ止まっていた時間を動かし始める。
舞台は日本から台湾・台北へ。慣れない土地の風景と人々の温もりが、ちづみの頑なな心を解きほぐしていく。
大きな事件は起きない——それでも観終わった後には、静かで力強い「生の肯定感」に包まれる物語。
物語の中心にいるのは、親しい人を亡くし心に涙を溜めたまま日常を過ごす女性・ちづみ(岸井ゆきの)です。彼女が「マウス」と呼ばれる存在と出会い、台北からやってきた青年・シンシン(ツェン・ジンホア)との交流を通じて止まっていた時間を動かし始める——これが物語の骨格です。
慣れない台北の街の風景や人々との出会いが、ちづみの頑なな心を少しずつ解きほぐします。トラウマを抱えながらも無邪気な勢いを持つシンシンの存在は、彼女にとっての「彗星」のような衝撃となり、物語は「再生」へと向かって静かに加速していきます。大きな事件は起きない——それでも観終わった後には、静かで力強い「生の肯定感」に包まれる物語です。
タイトル「シンシン アンド ザ マウス」の意味とは?
一見不思議なこのタイトルには、複数の意味のレイヤーが重なっています。「シンシン」と「マウス」それぞれの言葉が指し示す象徴を整理すると、「静寂の中で震える小さな命や感情」というテーマが浮かび上がります。
派手なメインストリームではないけれど、確かにそこに存在する愛おしいものたちの物語——このタイトルは本作の世界観をそのまま体現しています。
キャスト一覧と役柄まとめ
主演の岸井ゆきのさんは、近年の日本映画界で「セリフ以上に佇まいで語る」と評される実力派です。撮影を振り返り「自分が好きな自分じゃなくても、そばにいてくれる人の言葉を信じれば大丈夫だと思えた」と語っており、役と深く向き合った様子が伝わります。
共演のツェン・ジンホアさんは、出演映画が連続で興行収入1億台湾ドルを突破したことから「億万の幸運星」と称される台湾の注目俳優。2025年公開映画では第62回金馬奨(台湾アカデミー賞)最優秀助演男優賞を受賞しており、その演技力は国際的にも折り紙付きです。「台北という慣れ親しんだ場所が、この映画の視点を通すことで新鮮に感じられた」と語っており、二人の化学反応が本作最大の見どころのひとつとなっています。
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映画の見どころを解説
単なる観光地としての台湾ではなく、路地裏の生活感や独特の空気感が、主人公・ちづみの心理状態とリンクするように映し出されます。原作の北欧編が持っていた「静かな孤独」が、台北の喧騒と優しさの中でどう溶きほぐされていくのか。
原作既読派の方は、ヘルシンキの「雪」が、映画でどのように台北の「光や音」へと翻訳されているか、その対比を楽しむのも本作の醍醐味と言えるでしょう。
本作最大の見どころは、「言葉に頼らない感情の描写」にあります。岸井ゆきのさんの瞳の揺れ、金馬奨俳優ツェン・ジンホアさんの率直な仕草——映像だからこそ伝わる熱量がスクリーンに広がります。
観光地としての台湾ではなく、生活の息吹が感じられる台北の街並みが主人公の心理状態とリンクするように映し出される点も秀逸です。吉本ばなな氏が「くよくよする時期」を肯定してくれると語った通り、観終わった後には静かで力強い生の肯定感に包まれる一作です。
公開初日(6月26日)からは新宿バルト9・シネスイッチ銀座をはじめ全国の映画館で順次上映が始まります。監督が「映画館のサウンドで観てほしい」と語る通り、ぜひ劇場の大スクリーンで体感してください。
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原作の北欧から、舞台を移した台北の路地裏。ちづみの心を解きほぐしたあの街並みを、あなた自身の五感で確かめてみませんか?映画の余韻に浸りながら歩く、特別な「再生」の旅がここにあります。
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