実はこの原作、認知症のある100人を超える人へのインタビューから生まれ、シリーズ累計30万部を突破した異例の一冊です。映画版との違いと映画化に込められた狙いまで、公開前の今だからこそ整理しておきましょう。
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映画『認知症世界の歩き方』の原作は筧裕介さんの同名書籍
映画『認知症世界の歩き方』の原作は、筧裕介さんが著した同名の書籍『認知症世界の歩き方』です。2021年9月15日に兵庫県明石市のライツ社から刊行され、認知症のある人が日々何を感じ、何に困っているのかを、本人の視点から理解できる一冊として読まれてきました。
発売翌日に重版が決まるなど出足から注目を集め、現在は全世界でシリーズ累計30万部を突破しています。NHK Eテレでは5年連続で番組化され、公式サイトは「令和で一番売れている認知症の本」と紹介しています。中国・台湾・韓国でも出版されるなど、国内外で関心を集めた書籍です。
映画化にあたっては、筧さん自身がエグゼクティブプロデューサーを務めています。原作者が制作に深く関わる点は、映画版を観るうえでも押さえておきたいポイントです。
「なぜ、その行動をとってしまうのか?」
認知症のある100人以上のリアルな声から生まれた大ベストセラー。旅人が異世界を巡るようなスケッチとストーリーで、本人の頭の中に広がる不安や困りごとを「体験」しながら学べる新しいガイドブックです。映画をより深く味わうための1冊として、ぜひお手元に!
就寝前の読書や暗い部屋での読書に最適なクリップ式のブックライト。ページや端末に直接挟んで手元だけを優しく照らせるため、家族の睡眠を邪魔することなく読書に集中できます。調光機能やUSB充電式など、使い勝手の良いモデルが揃っています。
原作書籍の内容|100人を超える声から生まれた旅行記
原作書籍は、認知症のある方への100人を超えるインタビューをもとに制作されました。認知症に関する本の多くは、医療従事者や介護者の視点から症状や対処法を説明していますが、本書は徹底して本人の目線に立ち、気持ちや困りごとを旅行記と旅行スケッチの形でまとめているのが特徴です。
本書では、認知症のある人が感じている戸惑いや不安を、異世界を旅するように体験できます。たとえば、行くあてのないバスに乗り続ける「ミステリーバス」をはじめ、全部で6つの世界が登場します。記憶や時間の感覚、言葉の理解、人の顔の認識といった困りごとを独自の世界に置き換えているため、医療や介護の専門知識がなくても想像しながら読み進められます。
周囲から見ると不思議に感じられる行動にも、本人の立場から考えれば、その人なりの理由があることは少なくありません。本書はそうした背景に目を向けるきっかけになるため、認知症のある家族を支える人、介護や医療に携わる人、認知症について学びたい人に役立つ内容です。
シリーズには、対話と暮らしのデザインを学ぶ『認知症世界の歩き方 実践編』や、『ビジネスパーソンのための認知症世界の歩き方』もあります。実践編は、持ち運びやすいコンパクト版が2026年9月3日に発売されました(税込1,980円)。
◆『認知症世界の歩き方 実践編――対話とデザインがあなたの生活を変える』
世界観を理解したその先へ!暮らしの課題を解決する対話手法や具体策が満載。家庭や現場で活かせる実践的ガイドです。
◆『ビジネスパーソンのための認知症世界の歩き方』
親の介護問題はもちろん、顧客対応やビジネス機会の視点まで網羅。超高齢社会を生き抜くすべての働く人必読の1冊です。
◆『認知症世界の歩き方 実践編[コンパクト版]』
持ち運びやすいコンパクトサイズ!カバンに入れていつでも参照できる、日常使いに最適な1冊です。
映画『認知症世界の歩き方』の基本情報|公開日・キャスト・あらすじ
公開日・キャスト・スタッフ
映画の公開日は2027年2月5日(金)です。公式サイト によると、順次公開を含めて全国150館規模での上映が予定され、上映劇場は今後も追加される見込みです。鑑賞予定の方は、公式サイトの劇場一覧で最新情報を確認してください。
主人公・髙橋豊を演じるのはルー大柴さんで、芸歴49年にして長編映画初主演となります。公式サイトのコメントでは、撮影は群馬県前橋の現場で行われ、撮影期間は2週間ちょっとだったと明かしています。泉澤祐希さん、浅野ゆう子さん、安藤なつさんら実力派が共演し、監督・脚本は、福祉や医療など社会的なテーマを題材にしてきた田村祥宏さんが務めます。役名を含む主なキャストと製作陣は、下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開日 | 2027年2月5日(金)全国ロードショー |
| 公開規模 | 全国150館規模で公開予定(順次公開を含む) |
| 主な劇場 | キノシネマ新宿、全国のイオンシネマ ほか |
| 主演 | ルー大柴(髙橋豊役/長編映画初主演・芸歴49年) |
| 主要キャスト | 泉澤祐希(茂木優輝)/浅野ゆう子(茂木陽子)/安藤なつ(戸田伊月) |
| 共演 | 橋本一郎、伊島空、佐藤真弓、不破万作、辻凪子、岡田浩暉、松尾英里子 ほか |
| 脚本・監督 | 田村祥宏 |
| 原作・EP | 筧裕介『認知症世界の歩き方』(issue+design) |
| 監修 | 内田直樹、佐々木淳、鬼頭史樹、堀田聰子、水野義之、わすれな草の会、認知症未来共創ハブ |
| 製作・配給 | 製作幹事:issue+design/制作:EXIT FILM/配給:イオンエンターテイメント |
あらすじ
物語は、認知症で息子を忘れてしまった父と、人生につまずいたワケありの息子が向き合う、笑いあり涙ありのハッピーエンドの物語です。「うちに帰りたい」が口癖の豊は、施設で陽気に暮らすムードメーカーですが、記憶はしばしば20数年前にタイムスリップします。そこへ長らく音信不通だった次男・優輝が現れますが、豊は目の前の息子を認識できません。
2人は財産確認のため、かつての我が家を目指す父子の二人旅に出ます。道中では迷子や幻想、幻聴など、豊が生きる不思議な認知症世界に次々と直面していきます。壊れた家族の時間が再び動き出す過程を通して、本人の見ている世界と、それを理解する難しさが描かれます。
原作書籍と映画版の違い|知るための本、体験するための映画
両者の違いを一言でいえば、書籍は認知症のある人の世界を知るためのガイドブック、映画は体験するための物語です。公式サイトは、映画を「認知症を知る」にとどまらず「認知症世界を体験する」エンタテイメントと位置づけています。項目ごとの違いは、下の比較表で確認できます。
認知症の知識や支援のヒントを体系的に得たい人は書籍、物語を通して感情面から触れたい人は映画、と使い分けると選びやすくなります。両方に触れたい人向けに、映画の前売券と原作書籍をセットにした「原作書籍付き前売券」も販売されています(1,600円〜・税込)。
| 比較項目 | 原作書籍 | 映画版 |
|---|---|---|
| 形式 | 旅行記・旅行スケッチ形式のガイド | 実写の人間ドラマ |
| 軸になるもの | 100人を超える人へのインタビュー | 父・豊と息子・優輝の二人旅 |
| 描かれる世界 | 6つの世界を旅するように体験 | 道中の迷子・幻想・幻聴など、豊が生きる認知症世界 |
| 伝え方 | 困りごとを独自の世界に置き換えて解説 | 映像表現で本人の視点を体験 |
| 得られること | 行動の背景を想像する手がかり | 家族の再出発を感情面で体感 |
| 発売・公開 | 2021年9月15日発売 | 2027年2月5日公開予定 |
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映画化の背景|認知症の見方を変えたいという思い
映画化の背景には、知識を広めるだけでなく、社会に根強く残る認知症のイメージを見直したいという思いがあります。公式サイトのコンセプトでは、「何もできなくなる」「不可解な行動をとる」といった誤解や偏見が、日本だけでなく世界各地に残っていると指摘されています。そうした世界を知らないことが、本人の生きづらさや、家族・専門職の負担につながっているという問題意識が、映画の出発点です。
筧さんは、書籍で知識や理解が広がる一方、認知症は怖い、不幸といった社会のイメージはまだ根強いと感じ、その壁を越える手段として映画を選んだとコメントしています。公式サイトでは、この点を掘り下げた『5つの問い』コラムも公開されています。
田村監督は、介護現場で働いた経験からこのテーマに縁を感じたと語っています。実体験や実際の家族をモデルにして人間ドラマを描いたことも明かしており、本人の視点を体験する映画であると同時に、家族の物語でもあります。認知症になっても、その人の個性や感情、誰かを大切に思う気持ちが失われるわけではない、という見方を伝える点も、映画化の大きな目的の一つです。
数字で見る認知症|なぜ今「本人の視点」が求められるのか
認知症は一部の人だけの問題ではありません。厚生労働省の研究班による推計では、65歳以上の認知症高齢者は増え続け、2040年にはおよそ7人に1人が認知症になる見込みです。年ごとの人数の推移は、下のグラフで確認できます。
認知症の前段階とされる軽度認知障害(MCI)の人も同様に増える見込みで、2022年時点では、認知症とMCIを合わせた有病率は約28%とされています。こうした状況を背景に、2024年1月には「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行され、毎年9月21日が「認知症の日」と定められました。認知症のある人の視点を知ることは、家族や介護の当事者だけでなく、誰にとっても身近なテーマになりつつあります。
💡 主演・ルー大柴さんや泉澤祐希さん、浅野ゆう子さんら豪華キャストの過去作をチェック!
長編映画初主演を務めるルー大柴さんをはじめ、共演の泉澤祐希さん、浅野ゆう子さん、安藤なつさん、そして社会派作品を手掛ける田村祥宏監督の過去作・関連作。
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まとめ|原作書籍と映画で認知症への理解を深めよう
映画『認知症世界の歩き方』の原作は、筧裕介さんによる同名書籍で、認知症のある100人を超える人へのインタビューから生まれ、シリーズ累計30万部を突破したベストセラーです。映画版は、父・豊と息子・優輝の物語を通して本人の視点と家族のすれ違いを実写で描き、認知症への固定的なイメージを見直すことを目指しています。
書籍は理解を深めるガイド、映画は体験として感じる物語と、表現方法が異なります。公開日は2027年2月5日です。鑑賞前に原作を読んでおけば作品のテーマをより深く味わえるかもしれませんし、映画を観てから原作で理解を広げる楽しみ方もあります。
| 裏付けた内容 | 出典 |
|---|---|
| 公開日・キャスト・スタッフ・あらすじ・原作の実績・コンセプト | 映画『認知症世界の歩き方』公式サイト(一次情報) |
| 映画化の背景・原作の物語の映画での表現 | 公式特設コラム01『5つの問い』/コラム02「認知症世界」のつくり方 |
| 上映劇場・前売券(1,600円〜・税込) | 上映劇場一覧/前売券の詳細 |
| 監督・原作者のコメント | クランクイン! 映画化決定記事 |
| 配給・映画の狙い | ジョルダン 映画ニュース(配給元発表) |
| 実践編コンパクト版・認知症の日 | ORICON NEWS(issue+designプレスリリース) |
| 発売日・発売翌日の重版 | リセマム「認知症世界の歩き方検定」リリース |
| 版元(ライツ社)・本人目線の特徴 | 神戸新聞NEXT |
| 海外出版(中国・台湾・韓国) | 『認知症世界の歩き方』展 プレスリリース |
| 認知症・MCI高齢者数の推計 | 厚生労働省「認知症及びMCIの高齢者数と有病率の将来推計」 |
| 2012年調査との比較 | nippon.com「認知症高齢者 2040年に584万人」 |


